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リパクレオンカプセル/顆粒(パンクレリパーゼ)

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リパクレオン(一般名:パンクレリパーゼ)は2011年8月30日にエーザイ株式会社から発売された慢性膵炎非代償期の膵酵素補充療法に用いられる高力価パンクレアチン製剤。

※パンクレリパーゼは、健康なブタ膵臓から得られた消化酵素で、脂肪消化力を高めたもの。

正式名称は「リパクレオンカプセル150mg」と「リパクレオン顆粒300mg分包」

リパクレオンカプセル150mg、リパクレオン顆粒300mg分包の薬価収載はどちらも2011年07月19日でした。よって2012年7月末までは1回14日分の投与日数制限がかかります。2012年8月1日からは投与日数制限が解除され、長期投与が可能となります。

目次

特徴

  • 日局パンクレアチンと比較して、単位重量あたりの力価として、リパーゼで約8倍、プロテアーゼで約7倍、およびアミラーゼで約6倍の力価を含有。
  • 胃内での失活を防ぐために腸溶性コーティングされている。
  • カプセル剤には腸溶性コーティングされた顆粒が充填されているので脱カプセルは可能だが顆粒をさらに細かくすることはできない。
  • 十二指腸に排出されるのに最適な粒径に設計(粒子径は約1.0mm)。
  • ブタの膵臓からパンクレアチンを高度に抽出・精製した高力価製剤⇒ブタ蛋白質に対し過敏症の既往歴のある患者には禁忌。

 

高力価製剤なのでベリチーム顆粒などを大量に服用していた人にとっては良いかもしれませんが、1回にカプセルを4個(顆粒の分包品だと2包)を服用する必要があります。2号カプセルは大きく飲むのは大変そうです。苦手な人には分包品の顆粒が良いのではないでしょうか。

リパクレオンカプセルの薬価

リパクレオンカプセル 1カプセル=31.6円 (1日12カプセルで379.2円)
リパクレオン顆粒300mg分包 1包=59円 (1日6包で354円)

(参考)ベリチーム配合顆粒 1g=13.4円(1日3gで40.2円、9gで120.6円)

薬価は2012年3月現在。4月以降薬価が変わります。

薬価が高いのが難点です。

リパクレオンの作用機序

消化管内において脂肪、蛋白質及びデンプンを分解し、消化吸収率を増加させる。

 

効能・効果

膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充

「非代償期の慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症等を原疾患とする膵外分泌機能不全により、脂肪便等の症状を呈する患者に投与すること。」

※膵外分泌機能不全は、膵臓の外分泌機能の低下により、膵臓から十二指腸に本来分泌される膵酵素が欠乏することによって起こる脂肪、たんぱく質、炭水化物の消化吸収障害を特徴とする病態の総称。脂肪便、下痢、脂溶性ビタミンの欠乏症や必須脂肪酸の欠乏症等の症状が生じ、最終的には栄養障害および体重減少を引き起こす。これらの症状は患者様のQOLを低下させるだけでなく、感染症などの危険因子にもなる。

用法・用量

通常、パンクレリパーゼとして1回600mgを1日3回、食直後に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、適宜増減する。

参考文献

ニュースリリース、リパクレオンインタビューフォーム、添付文書他

読んでおきたい薬学関連書籍

急性膵炎診療ガイドライン(2010)


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