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タケキャブ錠(ボノプラザンフマル酸塩)の特徴 タケプロンとの違いは?

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タケキャブ錠(一般名:ボノプラザンフマル酸塩)は平成27年(2015年)2月25日に武田薬品工業から発売された消化性潰瘍用薬。

カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker P-CAB)と呼ばれる新しいカテゴリーのプロトンポンプインヒビター(PPI)です。

 

目次

タケキャブとタケプロンの違い(作用機序)

タケプロンなどの従来のPPIの作用機序

経口投与→腸管から吸収→血中へ移行→胃の壁細胞の分泌細管から分泌される→分泌細管の管腔内で胃酸と反応→活性化→胃プロトンポンプのSH残基と結合→H+/K+-ATPaseの活性を阻害。

 

タケキャブ(P-CAB)の作用機序

タケプロンなどの従来のPPIは酸性条件下での活性化が必要であったが、タケキャブはカリウムイオンと競合してプロトンポンプを阻害するので、酸による活性化を必要としない。

 

酸性条件下での安定性の違い

従来のPPIは酸性条件下では不安定なので腸溶性コーティング等が必要であったが、タケキャブは酸性条件下での安定性があるため腸溶性コーティングが必要ない。

活性型PPIも酸に対しては不安定で、分泌細管に長くとどまることができない(徐々に分解されてしまう)が、タケキャブは塩基性が強く酸に対して安定的なので分泌細管に長時間残存が可能。新しい(若い)プロトンポンプに対しても阻害作用を示す。(胃壁細胞の若いプロトンポンプの胃酸酸性能は高く、PHが低いがタケキャブなら安定して存在可能。)

 

タケキャブ錠の効能・効果

○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

(タケキャブ錠添付文書より)

 

※吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症の適応はありません。

 

タケプロンとの違い

<OD錠、カプセル15mgにはある>

○吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症

<OD錠カプセル30mgにはある>

○吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

 

用法・用量

胃潰瘍、十二指腸潰瘍

1回20mgを1日1回。(胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間まで)

逆流性食道炎

1回20mgを1日1回。通常4週間までの投与で、効果不十分の場合は8週間まで投与可能。再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回。効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回も可能。

低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

1回10mgを1日1回

非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

1回10mgを1日1回。

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

1回20mg(その他の併用薬は省略)

 

タケキャブ錠の薬価

タケキャブ錠(ボノプラザンフマル酸塩)の薬価と発売日

ジェネリック:なし

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