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クラバモックス小児用配合ドライシロップの特徴・副作用・投与量

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クラバモックス小児用配合ドライシロップ(一般名:クラブラン酸カリウム/アモキシシリン水和物の配合剤)は2006年1月17日にグラクソ・スミスクラインから発売されたペニシリン系抗生物質。その後、2010年1月12日には0.505g分包製剤が、2010年9月15日には1.01g分包製剤が発売となりました。

クラバモックスの分包製剤発売後はボトル製剤の使用頻度は減り、大部分が分包製剤での処方となっています。

目次

クラバモックスの特徴(まとめ)

  • クラブラン酸カリウム(CVA)とアモキシシリン水和物(AMPC)を1:14の配合比で製剤化したβ-ラクタマーゼ阻害剤配合ペニシリン系抗生物質製剤。ちなみにオーグメンチン配合錠は1:2(CVA:AMPC)
  • AMPCの含有量を増量することで十分な血中AMPC濃度を維持し、抗菌薬が移行しにくい中耳分泌液中においても有効な濃度が得られる。
  • 小児急性中耳炎診療ガイドライン(2009年版)に記載されている。
  • C V Aを減量することにより、下痢の発現頻度を減少させる。
  • 薬剤耐性菌を含む肺炎球菌に強い抗菌力を示す。
  • 中耳炎・呼吸器感染症の3大検出菌(肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリス)をカバーできる。
  • 服用は1日2回(昼は不要)。保育園や幼稚園に通っている子に便利。
  • 吸湿性があり、粉のキメが細かいのでむせやすい。
    クラバモックス配合ドライシロップの正しい飲ませ方

作用機序

アモキシシリン(合成ペニシリン系の抗生物質)

グラム陽性菌、陰性菌の細胞壁合成を阻害し殺菌的な抗菌力を示す。

クラブラン酸カリウム(β-ラクタマーゼ剤)

β-ラクタマーゼを不可逆的に阻害することにより、アモキシシリンの加水分解を防ぐ。アモキシシリンとの配合剤とすることで、β-ラクタマーゼを産生するアモキシシリン耐性菌に対しても抗菌力を示すようになっている。

効能・効果

<適応菌種> 本剤に感性の肺炎球菌(ペニシリンGに対するMIC≦2μg/mL)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、ブドウ球菌属、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)

<適応症> 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎

用法・用量

通常小児は、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。

クラバモックスの用法が食直前の理由

→アモキシシリンの吸収は食事の影響をほとんど受けないが、クラブラン酸カリウムの吸収が食後だと低下してしまうため。飲み忘れた場合は食後でも可。

クラバモックス小児用配合ドライシロップ分包製剤の投与量

体重 6~10kg 1日量(ドライシロップとして):1.01g

体重11~16kg 1日量(ドライシロップとして):2.02g

体重17~23kg 1日量(ドライシロップとして):3.03g

体重24~30kg 1日量(ドライシロップとして):4.04g

体重31~36kg 1日量(ドライシロップとして):5.05g

体重37~39kg 1日量(ドライシロップとして):6.06g

クラバモックス小児用配合ドライシロップの投与量換算表

副作用

副作用のなかで最も多いのは下痢・軟便

読んでおきたい薬学関連書籍

小児科領域の薬剤業務ハンドブック


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