アコファイド錠100mg(一般名:アコチアミド塩酸塩水和物)は世界で初となる機能性ディスペプシア(機能性胃腸症:FD)の治療薬。アセチルコリンエステラーゼ阻害作用を持ち胃腸機能を改善させる薬剤です。
ゼリア新薬とアステラス製薬による共同開発。発売は2013年。
機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)Functional Dyspepsia(FD)とは
機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)とは、半年以上胃の調子が悪く、胃もたれや胃の痛み、胸焼け等の症状があるのに胃カメラを飲んでも異常が見られないというような状態。
機能性ディスペプシアの診断基準
必須条件
1.以下の項目が1つ以上あること
a)つらいと感じる食後のもたれ感
b)早期飽満感
c)心窩部痛
d)心窩部灼熱感
および
2.症状の原因となりそうな器質的疾患(上部内視鏡検査を含む)が確認できない*6ヵ月以上前から症状があり、最近3ヵ月間は上記の基準を満たしていること
(Functional Dyspepsia RomeⅢ日本語版より)
今までは機能性ディスペプシアの治療薬(適応を持つ薬)は無かったため、患者さんの症状に合わせてガスモチンやガナトン等の消化管運動機能改善薬、PPIやH2ブロッカー等の胃酸分泌抑制薬、六君子湯、抗不安薬などが使用されていました。
このアコファイド錠の適応(効能・効果)は「機能性ディスペプシアにおける食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感」。機能性ディスペプシアの病名で保険適応になりますので、胃カメラをせずに処方ということは無いと思います(保険で切られる可能性があるという意味で)。
RomeⅢ診断基準には症状の持続期間の記載がありますが、6か月間も我慢している患者さんは少なく、実際はもっと早くに受診する人が多いでしょう。
症状の持続期間については添付文書上では規定されていませんので、症状が出始めたのが仮に6か月未満であっても投与することは問題ないと思われます。
作用機序
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)を阻害することによりコリン作動性神経終末から遊離されるアセチルコリン(ACh) の分解を抑制。
胃前庭部及び胃体部におけるAChによる収縮や運動を増強することで、食後期の胃前庭部運動を増強し、胃前庭部運動低下及び胃排出能遅延を改善する。
効能・効果
機能性ディスペプシアにおける食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感
用法・用量
通常、成人にはアコチアミド塩酸塩水和物として1回100mgを1日3回、食前に経口投与する。
薬価
薬価:⇒アコファイド錠100mgの薬価と発売日(平成25年5月薬価収載)
ジェネリック:無し
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