シダトレンスギ花粉舌下液とは
国内で初めて承認された、舌下にエキスを投与するタイプのアレルゲン免疫療法(減感作療法)薬。効果はスギ花粉症のみ。鳥居薬品株式会社の製造販売。
従来から施行されてきた皮下注射による減感作療法と比べ、自宅での服薬が可能であり、注射による痛みもなく治療ができることなどが特徴です。
2014年10月8日に発売されました。
アレルゲン免疫療法(減感作療法)
効能・効果
スギ花粉症(減感作療法)
用法・用量
1.増量期(1~2週目)
通常、成人及び12歳以上の小児には、増量期として投与開始後2週間、以下の用量を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。
1週目増量期 シダトレン スギ花粉舌下液 200JAU/mL ボトル
1日目0.2mL
2日目0.2mL
3日目0.4mL
4日目0.4mL
5日目0.6mL
6日目0.8mL
7日目1mL
2週目増量期 シダトレン スギ花粉舌下液 2,000JAU/mL ボトル
1日目0.2mL
2日目0.2mL
3日目0.4mL
4日目0.4mL
5日目0.6mL
6日目0.8mL
7日目1mL
2.維持期(3週目以降)
増量期終了後、維持期として、シダトレン スギ花粉舌下液2,000JAU/mLパックの全量(1mL)を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。
副作用
ショック、アナフィラキシー
特に服用後30分は蕁麻疹や発疹、呼吸困難、喉のかゆみ、胸の苦しさ、血圧低下、下痢、吐き気、不安、恐怖感、視覚異常などの症状発現に注意し、そのような症状が現れたらすぐに受診する。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.スギ花粉飛散時期は新たに投与を開始しないこと。〔スギ花粉飛散時期はスギ花粉アレルゲンに対する患者の過敏性が高まっている場合が多い。〕
2.初回投与時は医師の監督のもと、投与後少なくとも 30 分間は患者を安静な状態に保たせ、十分な観察を行うこと。また、ショック、アナフィラキシー等の発現時に救急処置のとれる準備をしておくこと。〔本剤はスギ花粉由来のアレルゲンを含む液であるため、アナフィラキシー等の発現のおそれがある。〕
シダトレンの処方せんを応需したら 調剤前の手順
別ページに更新版シダトレンスギ花粉舌下液の処方せん応需時の調剤手順を掲載しました。
処方医師が受講終了医師であるかを確認する
調剤前に、シダトレン登録医師確認窓口(コールセンター、確認用サイト)で、シダトレンを処方した医師が「受講修了医師」であることを確認する(医師名またはシダトレン受講修了医師番号と医療機関名)。
確認できなかったら疑義照会を行い、製薬会社へも連絡する
処方した医師が「受講修了医師」であることを確認できない場合には調剤を行わず、疑義照会する。シダトレン登録医師確認窓口(コールセンター)にも連絡する。
確認できたら調剤する
処方した医師が「受講修了医師」であることを確認できたら調剤・患者への交付を行う。
処方した医師が「受講修了医師」であることを確認できない場合、調剤を拒むことは厚生労働省より、薬剤師法の「正当な理由」に当たることが通知されています。[ 厚生労働省通知(平成26年1月17日、薬食審査発0117第5号)]
鳥居薬品シダトレンスギ花粉舌下液 処方いただくための留意点より
もし初回投与分のボトルも処方せんによるものだった場合、薬局で調剤したのちに再度病院へ向かい、医師の監督下での投与がされるという手順にしなくてはいけませんね。初回投与時は医師の監督のもと十分な観察が必要です。
シダトレンスギ花粉舌下液の薬価
薬価: シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル10mL 421.1円/瓶
シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル10mL 1006.6円/瓶
シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLパック1mL 100.8円/包
(本文掲載時点での価格です。)
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