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平成28年4月の調剤報酬改定ではいわゆる「門前薬局」の報酬が減額になる可能性が高いです。
薬局は全国に約57,000件あり、そのうち「門前薬局」が7割を占めています。どういう形の報酬体系になるのかは未定ですが、減額は確定的です。
厚生労働省は2025年までにかかりつけ薬局に再編するという検討に入りました。
かかりつけ薬局とは
複数の医療機関を受診している場合に、医療機関の近くの薬局でそれぞれ薬をもらうのではなく、どの医療機関の薬も1つの薬局で調剤してもらい一元管理してもらう。自分で決めたその薬局をかかりつけ薬局と呼びます。
薬局の機能を調剤報酬で評価していく
薬局が求められている機能とは何でしょうか。「薬局の求められる機能とあるべき姿」として既に公表されていますが、今後さらに求められる機能としては
- 残薬の削減
- 服薬指導の充実
- 24時間調剤応需
- 在宅業務
- ジェネリック医薬品の推進
などにしっかり取り組んでいる薬局は調剤報酬で評価されるとのこと。
門前薬局は悪なのか?
厚生労働省には、病院の前にいくつも薬局が並んでいるという光景を変えたいとの思いがあるようですが、門前薬局が悪いのではありません。
病院の近くに住んでいる方にとってはそこが「かかりつけ薬局」になるからです。
問題は薬局の立地ではなく、薬局が「薬局」としてしっかり機能しているかどうかということ。
目の前の病院の採用薬だけを在庫しておき、ない薬が書かれた処方せんが持ち込まれると在庫が無いという理由で調剤を断る。実際こういう薬局の話を聞きます。
これではかかりつけ薬局になることはできません。
薬剤師として当たり前のことをしている薬局は改定で大きな打撃を受けることはないはずです。
当たり前のことができていない薬局だけが淘汰されるような調剤報酬体系にしていただけることを切に願います。