選択的セロトニン5-HT4受容体アゴニストのガスモチン錠(一般名:モサプリドクエン酸塩)について、特徴や作用機序をまとめてみました。
目次
特徴
- D2遮断作用がない
- 発売中止となったシサプリドでみられたQT延長による不整脈の可能性は極めて少ない
- 効果発現が早い Tmax=0.8±0.1時間(空腹時5mg)
- 服用は食前でも食後でも可
「健康成人に空腹時および食後30分に本剤10mgを単回投与した場合の血漿中濃度推移および薬動力学的パラメータ(Cmax,Tmax,T1/2,AUC)の検討で,食後投与群のTmax が有意に遅延した以外に差は認められなかった.Tmaxの遅延についてもその差は小さく,吸収量は変化していないことより,臨床効果に及ぼす食事の影響は少ないことが推定されている.」(ガスモチンインタビューフォームより)
作用機序
消化管内在神経叢にあるコリン作動性神経の5-HT4受容体を刺激→アセチルコリンの遊離を促進→消化管運動促進
2012年12月にガスモチン錠のジェネリック医薬品が発売される予定です。
参考文献 ガスモチンインタビューフォーム 添付文書 製品情報概要