アドレナリンα1受容体のサブタイプ(α1A受容体、α1B受容体、α1D受容体)の違いについてについてのまとめ。
目次
α1受容体(Gqタンパク質と共役する受容体)
α1受容体刺激→Gqタンパク質を介してホスホリパーゼCが活性化
PIP2(ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸)→IP3(イノシトール-1,4,5-三リン酸)+DG(ジアシルグリセロール)の反応促進
IP3は小胞体のIP3受容体に結合してカルシウムイオンを細胞質へ放出させ、カルシウムイオンの増加によって筋収縮、ホルモン分泌などの作用を現わす。
DGはプロテインキナーゼCを活性化し、プロテインキナーゼCはタンパク質をリン酸化することで生理作用を現わす。
α1刺激による作用
- 瞳孔散大筋収縮→散瞳
- 血管平滑筋収縮
- 前立腺・尿道の平滑筋収縮、尿道括約筋収縮→排尿障害
- その他
α1受容体には3つのサブタイプが存在
- α1A受容体;前立腺多い
- α1B受容体:血管に多い
- α1D受容体:前立腺と膀胱排尿筋に多い
α1A受容体を遮断→排尿症状が改善
⇒ユリーフ(シロドシン)など
α1B受容体を遮断→降圧作用
α1D受容体を遮断→膀胱刺激症状(夜間頻尿等)が改善
⇒フリバス(ナフトピジル)など