「セントジョーンズワート」はセイヨウオトギリソウという植物で、ヨーロッパでは古くからうつ症状に効果があると言われていました。日本でも不安感の解消やイライラを抑えるサプリメントとして発売されています。
ところが、このセントジョーンズワートと医薬品を同時に服用すると相互作用を起こす薬剤があります。
目次
薬物代謝酵素誘導作用
セントジョーンズワートを含有する製品を摂取することにより薬物代謝酵素であるチトクロームP450、特にCYP3A4やCYP1A2が誘導されることが知られています。
医薬品との相互作用について注意が必要です。
医薬品との相互作用
薬剤の効果が減弱
抗不整脈薬
- アンカロン(アミオダロン)
- リスモダン(ジソピラミド)
強心配糖体
- ジゴシン(ジゴキシン)
降圧薬
- セララ(エプレレノン)
- トラクリア(ボセンタン)
抗凝固薬
- ワーファリン(ワルファリンカリウム)
経口避妊薬
- トライディオール21・28
- アンジュ21・28
- トリキュラー21・28
月経困難症治療薬
- ルナベル(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)
テオフィリン製剤
- アミノフィリン
- テオドール(テオフィリン)
抗てんかん薬
- ヒダントール(フェニトイン)
- アレビアチン
- フェノバール(フェノバルビタール)
- テグレトール(カルバマゼピン)
- トピナ(トピラマート)
抗真菌薬
- ブイフェンド(ボリコナゾール)
抗がん剤
- イレッサ(ゲフィチニブ)
- トポテシン/カンプト(イリノテカン)
- グリベック(イマチニブ)
- スプリセル(ダサチニブ)
- タイケルブ(ラパチニブ)
- タシグナ(ニロチニブ)
- ネクサバール(ソラフェニブ)
免疫抑制薬
- サーティカン(エベロリムス)
- ネオーラル・サンディミュン(シクロスポリン)
- プログラフ(タクロリムス)
抗HIV薬
- ビラセプト(ネルフィナビル)
- カレトラ(ロピナビル・リトナビル)
- シーエルセントリ(マラビロク)
- ストックリン(エファビレンツ)
- ノービア(リトナビル)
- ビラセプト(ネルフィナビル)
- プリジスタ(ダルナビル)
- レイアタッツ(アタザナビル)
- レクシヴァ(ホスアンプレナビル)
- レスクリプター(デラビルジン)
ホルモン薬
- ジュリナ(エストラジオール)
- ディビゲル(エストラジオール)
片頭痛治療薬
- レルパックス(エレトリプタン)
薬剤の効果増強
抗うつ薬
セロトニン作用が増強される。
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