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インフルエンザの治療で抗生物質が処方されたが効果はありますか?

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インフルエンザの治療で抗生物質が処方されたのですが効果はありますか?という質問が昨年の冬には多くありました。

インフルエンザはウイルスが原因だから、細菌を殺す抗生物質ではインフルエンザには効果が無いのでは?という不安からくる質問でした。

ネット上にはいろいろな質問ができるサイトがありますので、お母さんも調べたのでしょう。

  1. クラリスドライシロップ10%小児用 2.5g
       1日2回 朝夕食後 5日分
  2. ムコダインDS50%  1.5g
    アスベリンDS2%   2.0g
       1日3回 毎食後   5日分
  3. イナビル吸入粉末剤20mg    1キット
    1回吸入

こんな感じの処方内容だったと思います。

クラリスドライシロップ(一般名:クラリスロマイシン)には抗菌作用だけでなく、抗炎症作用や粘膜免疫の増強作用などを併せ持っています。また、気道粘膜の免疫を増強する効果があり、気道の炎症による咳が軽くなるという効果も認められています。

また、クラリスロマイシンがIgA抗体の産生を促し、同シーズンのインフルエンザ再感染を予防する効果も期待できます。

お母さんには、

クラリスはインフルエンザウイルスに対しては直接効かないが、免疫を強くすること。気道の炎症により引き起こされる咳を抑えること、副鼻腔炎に効果があることを伝え、安心して飲ませるように説明しました。

インフルエンザの治療に、クラリス以外の抗生物質(フロモックス:一般名セフカペンピボキシルなど)が処方される場合もありますがこれはどういうことでしょうか。

インフルエンザウイルスにより粘膜が障害されると細菌にも感染しやすくなります。

この場合の抗生物質の処方は、細菌感染により引き起こされる肺炎や気管支炎等の治療目的だと考えられます。

医師は診察により必要な薬剤を処方しています。自己判断で勝手に服用を中止することは避けましょう。処方された薬は指示通り正しく服用しましょう。

インフルエンザにかかったからと言って、絶対にクラリスやその他の抗生物質が処方されるわけではありません。

また、インフルエンザに感染していても抗インフルエンザウイルス薬が処方されない場合もあります。

抗生物質服用中のインフルエンザワクチン接種についてはこちら
インフルエンザ予防接種(インフルエンザワクチン)と抗生物質

インフルエンザの出席停止期間の基準が改正されました。
感染症の種類と出席停止期間の基準(学校保健安全法施行規則第19条)

目次

インフルエンザの治療薬

イナビル吸入粉末剤20mg(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)
⇒リレンザ
タミフル(リン酸オセルタミビル)
シンメトレル(アマンタジン塩酸塩)

読んでおきたい薬学関連書籍

インフルエンザの最新知識Q&A(2012)


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