SGLT2阻害薬が各社から続々と発売されています。
SGLT2阻害薬は、現在(平成26年6月)いずれの製品も長期処方ができません。
投与日数制限の解除が一番早いのはスーグラ錠で平成27年5月1日からとなります。
今現在は様子見で、処方量が伸びてくるのはそれからでしょう。
急に処方が出てもいいように準備しておかなければいけません。今回は、SGLT2阻害薬の副作用についてまとめてみました。
SGLT2阻害薬の作用機序はスーグラ錠のページを参照。
SGLT2阻害薬の作用機序
SGLT2を選択的に阻害→腎臓の近位尿細管での糖の再吸収が抑制→不要な糖分が尿中へ排泄→血糖降下
SGLT2阻害薬服用中に注意すべき副作用
低血糖
血糖値が下がることによる低血糖に注意することはもちろんです。
特に、SU剤、速効型インスリン分泌促進剤、インスリン製剤と併用する場合に低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、これらの薬剤の減量を検討する必要があります。
尿路感染症
尿中に余分な糖が排泄されますから、尿路感染症が起こりやすくなります。尿中の糖分が起炎菌の増殖を促進する可能性があります。
多尿・頻尿・体液量減少
尿糖排泄作用により尿中の糖分が増加すると、浸透圧利尿効果による利尿作用で多尿・頻尿・体液量減少の副作用の発現が考えられます。
腎機能が低下している患者や高齢者、利尿剤併用患者は注意が必要です。
ケトン体増加
エネルギー源の一つであるグルコースが尿中に排泄されるため、それに伴い脂肪酸代謝が亢進し、脂肪量が減少する可能性があります。
その結果として、体重減少に加えてケトン体が増加する可能性があります。