エリキュース錠(一般名:アピキサバン:Apixaban)はファイザーから発売される経口FXa阻害作用をもつ抗凝固薬。
現在国内で使用されている経口FXa阻害薬にはエリキュース錠2.5mg、5mgのほかに、リクシアナ錠(一般名:エドキサバントシル酸塩水和物)、イグザレルト錠(一般名:リバーロキサバン)があります。
ちなみに、リクシアナ錠のみ適応が異なっています(下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制)。
特徴
エリキュースは、日本人を含む第Ⅲ相臨床試験:ARISTOTLE(アリストテレス)試験において、ワルファリンに対し、脳卒中の発症抑制と大出血発現率及び全死亡率の低下で優越性が証明され、現在欧州連合(EU)、カナダで承認されています。
作用機序
アピキサバンは、第Xa因子(FXa)を強力かつ可逆的に直接阻害し、FXaの阻害を介してトロンビン産生を抑制することで抗血栓作用を発揮する
「第Xa因子は第X因子が活性化されて生成されるセリンプロテアーゼの一種で、フィブリノーゲンをフィブリンに変換する役割を担う活性型トロンビン(FⅡa)を生成する酵素であり、血液凝固の中心的役割を果たしている。」
効能・効果
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
用法・用量
通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
次の基準の 2 つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg 1日2回経口投与する。
・80歳以上 ・体重60kg以下 ・血清クレアチニン1.5mg/dL以上
(エリキュース錠添付文書より)
腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)の患者へは禁忌となっています。
ワーファリンからエリキュース錠への切り替え
ワーファリンの投与を中止し、PT-INRが2.0未満となってからエリキュース錠の投与を開始する。
エリキュース錠からワーファリンへの切り替え
PT-INRが治療域の下限を超えるまでは、エリキュース錠とワーファリンを併用すること。
エリキュース錠の薬価
エリキュース錠の発売日
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