インデラル錠は初めて臨床的に使用されたβ遮断薬です。高血圧や狭心症、不整脈の治療に用いられます。インデラル錠(一般名:プロプラノロール塩酸塩)の特徴についてまとめました。
目次
特徴
- インデラル錠は初めて臨床的に使用されたβ遮断薬。
- 1964年に開発され、日本国内では1966年に発売された。
- β1、β2非選択性
- ISA(-) 、MSA(+)
- 脂溶性が高く、血液-脳関門を通過する。
- 抑うつ、不眠等の副作用の可能性あり。
- プロプラノロールのd体はl体に比べてβ受容体遮断作用が強い(約40倍)。
- ほぼ肝臓で代謝される(全体の95%以上)。
- 主として肝代謝酵素CYP2D6、CYP1A2、CYP2C19で代謝される。
- 腎障害患者に対しては減量不要。
- 半減期は短い。
- 少量投与では血圧上昇
- β1、β2非選択性のため、血管でのβ2遮断作用は血管収縮
用法・用量
1. 本態性高血圧症(軽症~中等症)に使用する場合 通常成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30~60mgより投与をはじめ、効果不十分な場合は120mgまで漸増し、1日3回に分割経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
2. 狭心症、期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防、褐色細胞腫手術時に使用する場合 通常成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は60mg、90mgと漸増し、1日3回に分割経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
甲状腺機能亢進症でみられる動悸、頻脈、振戦などの交感神経興奮症状や体位性頻脈症候群(POTS)、食道静脈瘤の破裂予防、片頭痛予防に対しても用いられることがある。