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ビスホスホネート
ベネット/アクトネルの後発品(リセドロン酸ナトリウム)
ビスホスホネート系骨粗鬆症治療薬のベネットとアクトネル(一般名:リセドロン酸ナトリウム)の後発品(ジェネリック)が2011年11月に各社から発売されます。ただし、発売になるのは2.5mgの連日服用製剤のみで、17.5mg(週1製剤)のジェネリック発売はまだ先です。先発品のベネットは月1製剤の発売も予定されています。 後発品の多くは2011年6月に薬価収載となる予定でしたが、特許の問題でマイラン製薬以外の製薬会社では収載を見送っていました。リセドロン酸Na錠2.5mg「各社」の薬価は既に薬価収載されているリセドロン酸ナトリウム錠2.5mg「マイラン」と同じく、1錠88.3円となりそうです。 -
アルツハイマー型認知症治療薬
アリセプトの後発品(ドネペジル塩酸塩)
2011年11月には各社からアルツハイマー型認知症治療薬のアリセプト(一般名:ドネペジル塩酸塩)の後発品(ジェネリック)が発売されます。先発品であるアリセプトには10mg錠がありますが、後発品にはありません。先発品の適応症は「アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」ですが、後発品の適応症は「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」となっています。軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症に限られていますから、高度のアルツハイマー型認知症でアリセプトを10mg服用している人に対して5mg×2錠の後発品に変えてしまうと適応症で引っかかってしまう可能性がありますので注意しましょう。アリセプトの後発品の薬価は先発品の0.7倍程度になります。アリセプトはもともと薬価が高い薬です。服用期間が長期に渡る薬ですから、薬局で後発品を進めることで患者さんやご家族の薬剤費負担を減らすことに大きく貢献できそうです。 -
人工唾液
サリベートエアゾールの使い方
サリベートエアゾールはシェーグレン症候群による口腔乾燥症に主に用いられる国内で唯一の人工唾液です。構成成分は塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム水和物、塩化マグネシウム、リン酸二カリウム。臭いや味が苦手な場合は冷蔵庫で冷やしてから使用すると軽減される場合があります。使用方法①缶を良く振ります。②缶のふたを開けて、噴霧ノズルの吹き出し口を青印に合わせます。③缶を垂直に立てたまま、ノズルを指で押して口腔内に噴霧させます。通常の使用方法であれば1缶で約50回の噴霧が可能ですが、30回を超えたあたりからは1回当たりの噴霧液量が減ってきてしまいます。その場合は気持ち長めに噴霧した方が良いかもしれません。 -
プロトンポンプ阻害薬
GERDとNERDと逆流性食道炎
GERDとNERDと逆流性食道炎についてまとめてみました。胃食道逆流症(GERD:gastroesophageal reflux disease)は胃酸などの消化液が食道内に逆流することにより症状・徴候が出る病態のこと。GERDのうち、内視鏡検査で食道にびらんや潰瘍が見当たらないものを非びらん性胃食道逆流症(NERD:non-erosive reflux disease)と言い、内視鏡検査で食道炎が認められたものは「逆流性食道炎」と呼ばれます。GERD(胃食道逆流症)治療の第1選択薬はPPI(プロトンポンプ阻害薬) -
フィブラート系
リピディル錠80mg、53.3mg(フェノフィブラート)
リピディル錠80mg、53.3mg(成分名:フェノフィブラート)は、2011年12月に発売予定のフィブラート系脂質異常症治療薬。現行品製剤リピディルカプセル100、同67の改良型。フェノフィブラートの溶出性を向上させることによりさらに吸収を改善させた製剤で、それぞれリピディルカプセル100、同67と同等の効果を示します。もともとリパンチルカプセルという商品名で販売されていましたが、2005年にフェノフィブラートを微粉化して吸収が良くなった改良型のリピディルカプセル100と同67が発売されました。リピディルカプセルはリパンチルカプセルの2/3の用量で同等の効果が認められています。リピディル錠80mgと同53.3mgは2回目の改良となります。 -
薬局グッズ
らく錠くん
一包化調剤をするときにPTPから錠剤を取りだす作業で指が痛くなった経験が薬剤師なら少なからずあるのではないでしょうか。 バラ包装がある薬なら良いのですが、無い場合はPTPシートから1錠ずつ取り出さなくてはなりません。 薬局では一包化調剤が多... -
薬局グッズ
アルサーラ(アルミ製秤量皿)
薬局で散剤を計量する時に何を使用しているでしょうか? 紙を使用している薬局、プラスチック製の皿を使用している薬局、レントゲン用フィルムを使用している薬局など様々だと思います。 私が勤める薬局ではアルミ製の秤量皿(商品名:アルサーラ)を使っ... -
利尿薬
ラシックス錠10mg(フロセミド)
ループ利尿薬のラシックス(一般名:フロセミド)に10mg錠が追加発売されていました。他のラシックス製剤と同様に製造販売元はサノフィ・アベンティス株式会社のままですが、販売元は日医工株式会社になっています。日医工が販売していても当然のことながら先発品扱いです。ラシックス錠10mgで注意しておかなければならない点は、 -
胃腸機能改善薬
ナウゼリンOD錠(ドンペリドン)
主に吐き気止めに用いられる消化管運動改善薬ナウゼリン(一般名:ドンペリドン)にOD錠(口腔内崩壊錠)が追加となるそうです。最近、様々な薬のOD錠が発売になっています。はっきり言ってOD化の意味が無い薬も多いのですが、ナウゼリンOD錠は気持ちが悪くて薬を飲むのも嫌だという場合に良いかもしれません。ナウゼリンOD錠(ドンペリドン)の作用機序ドンペリドンはCTZ(中枢神経の化学受容器引金帯)と末梢神経の両方に作用ドンペリドンがCTZ(中枢神経の化学受容器引金帯)にあるドパミンD2受容体を遮断して吐き気を直接的に抑制。 -
抗凝固薬
プラザキサ使用前の確認事項
プラザキサカプセル(ダビガトランエテキシラート)による重篤な出血による死亡例が5例あったとしてブルーレター(安全性速報)が出ています。死亡症例を見てみるといずれも70歳以上の高齢者でした。プラザキサカプセルは腎排泄型薬剤のため、透析患者とクレアチニンクリアランス30mL/min未満の高度の腎障害者は投与が禁忌とされています。また、中等度の腎障害(クレアチニンクリアランス30-50mL/min)のある患者では減量を考慮する必要があります。年齢とともに腎機能が低下していきますから服用開始当初は大丈夫であっても、徐々に出血リスクが高まっていくことが考えられます。当薬局ではまだプラザキサの処方せんを受け付けていませんが、処方が出た場合に備えて初回確認事項をまとめてみました。薬局でプラザキサを渡す前にチェックするポイント -
抗凝固薬
ワーファリンからプラザキサの切り替え(メリットとデメリット)
ワーファリンからプラザキサに切り替えたいのだが実際のところどうなの?という相談が薬局にも増えてきました。ここでワーファリン(ワルファリンカリウム)からプラザキサ(ダビガトランエテキシラート)へ切り替えるメリットとデメリットをまとめてみました。ワーファリンからプラザキサへ切り替えるメリット:納豆やクロレラを食べても良くなる(細かい食事制限が無くなります。)毎月採血する必要が無くなる(PT-INRや、TT(トロンボテスト)の検査をする必要が無くなります)服用量が一定になる検査の結果によって服用量が変わることは基本的にありません。)ワーファリンからプラザキサへ切り替えるデメリット:2012年3月までは1回14日処方が限度 -
DPP-4阻害薬
リオベル配合錠(ネシーナとアクトスの合剤)
リオベル配合錠の特徴・作用機序について。リオベル配合錠はDPP-4阻害薬のアログリプチン安息香酸塩(商品名ネシーナ)とチアゾリジン系のピオグリタゾン塩酸塩(商品名アクトス)の合剤。リオベル配合錠LDにはアログリプチン25mgとピオグリタゾン15mgが、 リオベル配合錠HDにはアログリプチン25mgとピオグリタゾン30mgがそれぞれ含まれています。ネシーナ錠は既に薬価収載から1年以上経過していて長期処方が可能となっていますので、このリオベル配合錠も発売と同時に長期処方が可能です。発売日は平成23年9月20日。リオベル配合錠の薬価は、自社品の薬価の合計の0.8倍で算定され、リオベル配合錠LDは1錠235.2円、リオベル配合錠HDは1錠293.9円です。さすがに、ARBとアムロジピンの合剤のようにアムロジピン分が丸々お得になることにはなりませんでした。 -
ビスホスホネート
リカルボン錠50mg(ミノドロン酸水和物)
リカルボン錠50mg(ミノドロン酸水和物)の特徴・作用機序・服薬指導内容。リカルボン錠50mgは月1回(正確には4週に1回)の服用で済むビスホスホネート系骨粗鬆症治療薬。従来の製剤(リカルボン錠1mg)は毎日服用する必要がありました。骨折予防効果は月1回でも連日でもほぼ同じだそうです。最近では連日服用タイプの薬よりもボナロン錠35mgやベネット錠17.5mgのような週1回服用のタイプの処方量が伸びてきています。お薬チェックカレンダーとスタータキットは服薬指導時に役立ちそうです。 -
禁煙補助薬
チャンピックス(バレニクリン酒石酸塩)
チャンピックス錠はファイザーから発売された国内で初となる禁煙補助剤の飲み薬です。飲み薬ですのでニコチンガムやニコチンパッチよりも使用が簡単です。要件を満たした禁煙治療が受けられる医療機関(禁煙外来)を受診し、条件を満たせば健康保険が適用となりますので費用負担が軽減されます。禁煙に失敗しても1年間経過すれば再度保険を使用した禁煙にチャレンジできます。チャンピックスの主な副作用は、吐き気、不眠、異常な夢、頭痛、便秘等です。 -
抗不整脈薬
抗不整脈薬のVaughan Williams(ヴォーン ウィリアムス)分類
抗不整脈薬をVaughan Williams(ヴォーン ウィリアムス)分類しました。抗不整脈薬には様々な作用機序を有するものがあり、Vaughan Williams(ヴォーン ウィリアムス)分類ではそのどこかに入れなければならないという無理が指摘されていました。現在臨床的にはSicilian Gambit の新分類法の方が使用価値は高いです。